心理の話/心理士への道のり

心理学

心理士になるには?

私は、日本心理学会所属の認定心理士です。「心理」と、名の付く資格は色々あるのですが、数か月どころか数日講習を受けてお金を払えば取れる民間資格から、昨年より始まった公認心理師試験にパスしないと取得できない国家資格まで様々です。

心理カウンセラーという名称は、誰でも名乗れてしまう為に正直怪しい資格者が多いのも事実です。しかし、臨床心理士や公認心理師は一定の大学や大学院で学んだうえで、更に試験に合格しないと取得できない、かなり難易度の高い資格です。

資格を取得する為に、時間だけでなくお金もたっぷりかかっている資格なのです。

では、私の持っている認定心理士は?と言えば

「心理学の専門家として仕事をするために必要な、最小限の標準的基礎学力と技能を修得している、と日本心理学会が認定した人のこと」

と、日本心理学会で定義されている資格です。決められた資格取得に必要な単位と科目を大学で学ぶ必要が有ります。

心理に関わる仕事をしたいと思ったらやはり一番しっかり勉強できるのは、先ず心理学を学べる大学に入学することをおすすめします。

通信制大学でも、資格取得に必要な単位は取れますが、スクーリングやレポート提出、試験にパスする必要が有ります。又、心理学部を出れば取れるという訳では無く、資格取得に必要な単位が取れる大学を選ばなければいけません。

あくまでも、私の主観ですが・・

正直、全日制よりも通信制で資格を取る方が難しいです。かなり、根性と根気と勉強時間が要ります。私が出た大学では、通信生の卒業率は8~多くても9%と言われていました。その中でも高卒からの卒業者は、更に卒業率が低くなると思います(必要修得単位が多い為)。

どんな勉強をするの?

一般課程の科目を別にすると、とにかく必修教科が多いです。資格を取得するためなので当たり前ですが。

実験や実習も有ります。なかでも、私が苦労したのは統計でした。「心理学=文系」と、思われがちですが統計は、結構がっつりやります。これが出来ないと、データをまとめることも出来ないのです。

公式は、覚えられないし計算は難しいし本当に泣きそうでした。

社会人の講義は、集中して行われる為(私の出た大学では)連日90分×5コマの講義を受けます。全日の生徒さんの、夏休みや冬休み期間を利用して行われるので、その期間大学の近くにウィークリーマンションを借りたり、友達の下宿に転がりこませてもらったりしました。

実験の後には、データをまとめてレポートを書かなければいけません。締め切りまでに、他の講義も受けながら最終日の試験もパスしていくという、今考えるとかなりハードなスケジュールでした。

勿論、お金と時間に余裕があればゆっくり自分のペースで、学び続けることが可能です。しかし、公認心理士や臨床心理士を目指すならばその後に必要な勉強時間を考えても、やはり無理してでも一気に単位を取ってしまった方が楽だと思います。

学部生は、心理に必要な基礎の勉強をするので、広範囲で色々な心理学を学びます。心理学と一口に言っても、臨床なのか?研究なのか?

児童なのか?青年期なのか?老齢か?更に、犯罪心理学や産業心理学、社会心理学、人格、認知、言語・・沢山の専門分野があるのです。

私は、臨床心理コースだったのですが必修教科に哲学がありました。最初は、哲学なんて難解すぎて無理!と、思っていたのですが・・

最初に読んだソクラテスが面白すぎて、そこからぐぐっとハマってしまったので、レポートも試験も割とすんなりクリアすることが出来ました。やはり、面白いと思ったものは身につきやすいですね。

心理士は、食べていけるのか?

正直、認定心理士だけで食べて行くのは難しいです。きちんと心理職で食べて行きたい場合、その後も資格を取って行く必要が有ります。又、臨床心理士のように基本6年間学ばないと取れない資格でも、医療に比べると報酬は低めだと感じます。日本では、心理職の地位がまだまだ低いなと、ちょっと悲しくなります。

私の場合、既に法人を持っていて、そこで事業展開していくうえでも心理を学んだことはプラスになっています。しかし、直接収入につながるか?と、言われればそれは無いに等しいです。

結論を言えば、心理職というのは、「食べていけるか?」だけを考える方には向いていないと思います。一生勉強し続けて、関わり続けたいと思えて初めて面白いのが心理学なのです。

私自身、まだまだ学ばなければいけない事が沢山有ります。この先も、ずっと勉強を続けて行くつもりです。

では、又。

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